ちょろりん
出来るわけがないと思っていたことでも、案外できることがある。
先日、竜胆がちょっとした事故にあった。
夕方、いつもの放鳥、掃除のシメに鳥達のご飯を用意していた時だ。
因みに我が家はペレット食中心で、それに少々のシードが加えられる。
3つのカップを並べて、まずはペレットを入れ、
次にシードを入れるのだが、この時、必ず竜胆がやってくる。
畳の上で横座りしている私の元へ竜胆最速の走りで辿り着くと、
一生懸命に膝の上へよじ登り、じっと待っているのだ。
シードのお裾分けを。
そう、竜胆はちゃっかり他の2羽より先にシードを頂いているのである。
事故が起こったのは、竜胆にシードを少し分け与え、そして
各カップに補充したのちにシードが入っている瓶の蓋を閉めた時だ。
ツルリと瓶が手から落ちたのである。
真下には私の膝の上で揚々とシードを食べる竜胆がいた。
リ゛ン!!!
瓶と竜胆の距離は20センチもなく、その大きさは缶コーヒー程度だが、
かなりしっかりとしたガラス製の瓶が竜胆の背中を直撃したのだ。
そして更に追い打ちをかけるがごとく、
膝から転がり落ちた竜胆の上にまたも瓶が来襲した。
リ゛ンドウ!!
瓶の下敷きになった竜胆を見て私は叫んだ。
濁点付きで叫んだ。
その時の私の喉頭部がどのような形状を示していたか定かではないが、
確かに、リに点々などという、ありえない声が出たのである。
その後、何度か試みてみたのだが「リギ」としか発声できない。
人間はいざとなると既定外の声も出せるのだ。
チョロリンになってしまいました。
尾羽が7枚、下尾筒(かびとう)が数枚抜けてしまった・・・
事故前の竜胆。
羽根が抜けた箇所は出血しておらず、他に怪我もなく済みました。
しかし恐怖の記憶となったのか、
今日もご飯時にはさっそく膝の上によじ登ってきたのですが、
一旦定位置である右膝に乗った後、
はっとした顔になるとあわてて左膝へ移動しました。
右から左へという竜胆の危機回避能力をいささか指摘したいところです。
しかれども人間サイズで考えればドラム缶が降ってきたレベル。
怖かったでしょう。
瓶を落としてごめんねリンちゃん。
だけどねリンちゃん、2度目の事故は小鳥なら多分回避できたと思うんだ。
リンちゃんだけだと思うんだ、見事に下敷きになるのは。
ところで、尾羽の短い竜胆は雛のような雰囲気で、
なんだかとてもかわいいのです。
我が家の桜が咲きました。
2013.03.17 | コメント(6) | トラックバック(0) | 竜胆の不思議
