悪行か善行か
昨日、書店に行く途中で
巣から落ちたツバメの雛を発見しました。
いかにもな姿と、巣は約3mの高さにあり、
午前中とはいえ残暑の日差し厳しく、
さらに落ちた先はコンクリートとなれば
もう息はしていないだろうと判断して通り過ぎました。
そしてしばらくてくてくと歩いた時、
生きているかもしれない
ふいにそう思ったのです。
振り返り、今では黒い小石にしか見えない雛を見遣ると、
その思いは確信に変わりました。
自然と踏み出した足にまかせ、雛へと駆け寄りました。
息をしていました。
おそらく生後一週間も経ってはいないでしょう、
むき出しの地肌にまばらに薄い毛が生えているだけの小さな小さな体が、
小さく小さく動いていたのです。
「脚立はありませんか?」
見知らぬ女の怪しい台詞にも花屋のおばさんは親切でした。
「どうしたん?」
「ああ、○○さん所の(店の前の)ツバメかね」
「うちの脚立は短いからのう」
場所は商店街ですが、お盆でお店は殆ど休みです。
しかしどうにか大きな脚立を見つける事が出来ました。
「脚立を貸して下さい」
休業中、不審な女にしつこくインターホンを鳴らされて
出てきたガラス屋のおじさんも親切でした。
「どしたんじゃ?」
「おお、かまわんかまわん、持っていき」
花屋のおばさんがガラス屋のおじさんの脚立を支えてくれ、
私が雛をハンカチで拾い上げて巣の縁に置くと、
雛はもがきながら懸命に巣の中に入って行きました。
生きている、それだけで何も考えずに巣に戻しました。
でも、と思います。
落ちた雛は、親に落とされたのかもしれません。
発育が遅い(確かに他の雛より小さかった)、
病気になった等の理由で野生の子殺しはままある事です。
受け入れられない命も存在するのです。
私の行為は落ちた雛の家族にとっていらんこと、
でっけぇ迷惑だったかもしれません。
帰り道は悶々と歩き続けました。
悩んでも悩んでも堂々巡りの悩みです。
だから一つだけ願ってます。
あの小さな命が、生きる命でありますようにと。
15日にお玉ゼロ運動を打破したピピンさん。
1個で打ち止めね、とお願いする私に向かって飛行ポーズ。
「どんどん」
「いくわよ~」
まぁ、この無敵っぷりがピピンさんの魅力でもあります。
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2010.08.17 | コメント(10) | トラックバック(0) | いきものと出会う
