鳥さらい
小学生の時です。
下校時、校門を出たところで20~40歳代の男に声をかけられました。
内容はトイレを借りたい云々だったと思います。
学校からは少し離れた神社に案内することになりました。
そこの御手洗いはお祭りで太鼓台がぶつかり、半壊した事を思い出した時、
男は私を連れて幅1mほどの路地に入りました。
路地の先は、神社近くにある高校の非常門と面しています。
のちに私が通う高校なのですが、門の内側の自転車置き場に誘導されました。
そこにはもう一人、別の男がいました。
これはもう、危ないですね。
自転車と自転車の間に三人はいました。
私は自転車のサドルを背にし、二人の男を見上げていました。
警戒心もなく付いてきた私に相手も気を許していたのでしょう、
二人は私をそのままにして話し合っています。
ここは逃げておかないと。
踵を返し、私は走り出しました。
走って走って、気がつけば家に辿り着いていました。
あれは何だったのか、今も解りません。
家族が知り合いに私のお迎えを頼んだのか、それとも誘拐なのか。
男達は確かに知らない人でしたし、
自転車置き場は小学生を連れてくるには抜けてるし、
私はこの事を家族に話さなかったし。
微かな記憶からはやはり、人さらいだったかなと思っています。
鳥用語(?)で、雛を親から離すことを「誘拐」といいます。
まだ自分ではご飯を食べれない雛に、人の手で挿し餌をする事により、人に慣れさせるのです
誰が言い出したのかは知りませんが、「誘拐」とは言い得て妙だと思いました。
ひな鳥は誘拐犯から栄養たっぷりのご飯と温かい寝床を提供され、
雨霰のように愛情を注がれても、
夜寝る時はお母さんと一緒ではないのです。
ユーモアと自戒を込めて「誘拐」なのですね。
ピピンさんのお玉が孵ったら、私も鳥さらいになります。
いい鳥さらいになれるといな、と思っています。
その前に、今回こそ生まれるの?ピピンさん。
セルジくん。
窓辺のムル。
そうやねぇ。
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女に限り、人が人以外の動物に、動物が人に変化していく。男性社会のパニック、錯綜するフェミニズムがユーモラスに絡み合っています
2009.04.06 | コメント(0) | トラックバック(0) | ピピンと非日常
